2017年06月30日
上喜元特撰蔵酒・酒・人形・ギフトの大泉・出羽桜 稲露
かなり昔の話になるが、
初めて、蔵見学に誘われるままに行ったのが、この上喜元。
当時、色々と細かく説明して頂いたのだが、
十数年~二十年ほど前のことだけに細部の記憶がない。
精米歩合の違う幾つかのサンプルを味比べした。
蔵り中を案内された時に、酒を醸すその室内では
グレープフルーツともバナナともつかぬトロピカルな香りがしていた。
(全ての酒蔵が同じ香りではないが)
酒蔵ってこんな香りがするんだ、と驚いた記憶がある。
この上喜元の特撰蔵酒を飲んだ時に、あの香りがよみがえった。
今年のとある総会の懇親会に好意で持ち込まれた二本のうちの一本が、
この上喜元特撰蔵酒だった。
まさか、この会場であの蔵見学の香りを思い出すとは思いもよらなかった。
購入した方に、どこで買ったかを確かめて、数日後忘れないうちに買いに行った。
(購入したお店は下記の通り)
家であらためて飲み返すと、最近飲み比べている「出羽桜 桜花」に劣らない旨さ。
忘れられない一本になった。
隣にあるのは、頂きものの「出羽桜 稲露」。
これは、出羽桜にしては、重厚な味わいのお酒。
今日も、ごっつぉさーん。
酒・人形・ギフトの大泉 中町本店
酒田市中町1-8-6
TEL 0234-22-3500
9:30~19:00
2017年06月29日
庄内の「口細かれい」の一番美味しい時期は6月下旬だ!
6月は、さくらんぼに隠れてしまって、あまり目立つことはないが、
庄内人であるならばやはり海に視線を注いでいたい。
7・8月と庄内浜の底引き網漁が禁漁ということもあり、
6月は庄内の魚を食べるひとつの節目と言える。
小さな船で出航する近海ものは獲れる訳ではあるが、
とりわけ6月下旬の「口細かれい」は美味しいと言われている。
ここ数日、色々と市内の飲食店に電話をかけてみるのだが、なかなかタイミングが合わない。
となれば、焼いてもらったものを自宅で食べる選択肢も大ありだ。
この日は、新潟産の岩牡蠣(山北あたりか?)が、殻を割られた状態で安く売っていた。
こんな海の幸に恵まれて、家で食べることもあまりない。
口細かれいに岩牡蠣、そして鯨の刺身と贅沢な布陣となった。
小さいがこの「口細かれい」の味は、まさに横綱級。
食べる度に海の香りと口細の旨味が口の中一杯に広がっていった。
お酒もいつもより美味しかったのは、言うに及ばすである。
少し、「口細かれい」についてまとめておこう。
標準名は「マコガレイ」。
なぜか北海道産のものは、表(腹)の尾に近い部分が黄色くなっているものが多い。
庄内産だとそんなことはなく、「アカジカレイ」とも呼ばれるように
表面に赤い血が浮いて見えるものが鮮度のひとつの目安にもなる。
鶴岡では、ゴンタとも呼ばれるが、酒田では単にクチボソ呼ばれることが多い。
「由良地区で民宿を営む和田さんによれば、口細鰈は6月20日過ぎからが本当の旬とのこと。
あまり大きいものは大味になるため、小さくても肉厚なものを選ぶことが大切で、
約15cmくらいのものがちょうどいいそうです。」(食の都庄内より)
その他、幾つかの文献に6月、とりわけ6月下旬の「口細かれい」が美味であることが記されている。
(写真添付)
「浜から聞こえる豊饒(ほうじょう)」より
「海坂の食卓」より
庄内人であるならば、6月下旬と言わないまでも、
5~6月・9~10月の「口細かれい」を年に一度は食べるべきではないだろうか。
また、カレイは白い側と黒い側があるが、庄内では、白い方が表として盛り付ける。
他の地域では、黒い方を表にして、飾り包丁を入れるのが標準だ。
2017年06月26日
庄内野菜と魚介のシチリア食堂・ベッダ シチリア(Bedda Sicilia)・8月までの期間限定店
シチリア島はイタリア半島のつま先部分にある地中海最大の島。
シチリア料理は、塩、オリーブオイル、ヴィネガー、ケイパー(ケッパー)、オレガノ、
また、魚の臭みを消すためのフィノッキというセロリに
似た甘い香り入りハーブがよく使われるという。
道すがら立ち寄ったら、既に駐車場は満杯だったりして、
今回はあらかじめ予約してのランチとした。
前菜は、自分で好きなものを皿に取ってくるスタイル。
メインは、パスタのみ、肉か魚のみ、パスタと肉か魚のコースの3パターンから選べる。
パスタは2種から選べるが今回は「シチリアペースト」をチョイス。
トマトソースで、アーモンド、バジル、ペコリーノチーズが使われている。
なかなかモチモチとしたパスタだ。
魚か肉か少し迷ったが今回は「庄内豚とちりめんキャベツのグリル」をチョイス。
ちりめんキャベツ自体食べたのも初めてだが、焼いて添えられていたそれは
カリカリ&ジューシーで面白い食感である。
庄内豚は、何度も食べてはいるが、脂身はほんのり甘く、
身の部分は密度が濃く食べごたえがある。
そして〆は「フランボワーズのセミフレッド」&「エスプレッソ」。
ランチにしてはゆったり2時間ほど寛ぎつつ食べることが出来た。
もう少しここに近ければ、夜に来店してワインと共に食事を楽しむんだけどな…

今日も、ごっつぉさーん!
(8月までの期間限定店につき要注意。「延長を交渉中」オーナーシェフ談)
ベッダ シチリア(Bedda Sicilia)
鶴岡市羽黒町三ツ橋前田164
090-1808-3420
定休日:水曜日
日~木:11:30~14:30(L.O.14:00) 夜は予約のみ
金~土:11:30~14:30(L.O.14:00) 17:00~23:00(L.O.22:00)
2017年06月25日
庄内浜の魚介創作料理・庄内浜文化伝道師協会総会・交流会・ホテルリッチ&ガーデン酒田
2年に一度の「庄内浜文化伝道師協会総会・交流会」が
「ホテルリッチ&ガーデン酒田」で、23日行われた。
総会の内容はさておいて、交流会では
庄内浜文化伝道師でもある佐藤徹シェフの料理をいただいた。
メニューは写真にある通り、
西バイ貝、黒バイ貝、イガイ(貽貝)、鯛、ワラサ、マトウ鯛と
ふんだんに、庄内の魚介を使い、
デザートの「庄内シュークリーム」は、皮にアオサを練り込み、
イカ墨を使ったクリーム。
佐藤シェフの庄内の素材を丁寧に扱いながら、
独自の創作を織り込んだ一品一品を丁寧にゆっくりいただいた。
ちなみに、黒バイ貝は黒い斑点があり、庄内でも一番ポピュラーなバイ貝。
酒田まつりの時にスーパーなどでよく売られている。
一方、西バイ貝はバイ貝の中でも最高級品で、コリコリとした食感があり、
甘みも感じられる。
イガイ(貽貝)は、ムール貝に似ていてオレンジ色の身が特徴。
濃厚な旨みがあり、いいだしが出る。。
非常に硬く頑丈な足糸がある。料理するときはこれを抜かなくてはならない。
足糸は残ることも多いので、一度茹でた後に再度抜き取る必要がある。
また、身は火を通し過ぎると著しく縮んでしまう。
バイ貝やツブ貝に関しては、地方名・属名も多く、色々な呼び方があるが、
書き始めると、キリがないのでこの辺で…。
今日も、ごっつぉさーん。
ホテルリッチ&ガーデン酒田
山形県酒田市若竹町1丁目1−1
0234-26-1111
2017年06月24日
カップシフォン・rainbow cafe・酒田市宮海字村東165-1・子連れ(特に赤ちゃん)に優しいお店
「近くにカフェはないの?」
「あるよ

ふとした会話で、rainbow cafe に行くことになった。
庄内Bloomの6月号をパラパラ見ていたら、
何やら美味しそうな記事が満載のお店があった。
そして、そのお店の場所も子供の頃から行き来していたところなので、
ほーこんなところにお店が出来たのか…。
しかも美味しそう、と頭にインプットされていた。
どちらかというと、σ(^_^)はスイーツやコーヒーのお店を開拓していくタイプではない。
といっても、甘い物が苦手なわけでもなく、情報だけは頭の中に入れておいて、
タイムリーに出してくるタイプ。ま、褒めて伸びる子のタイプである。
前置きが長くなったが、この「カップシフォン」は凄い!
2人で食べて丁度いい位のボリューム。
生クリームたっぷり!
これは、リピートしたいレベル!
紅茶(ホット)のポットもたっぷり2杯分。
ここは以前はラーメン屋だったんだけど、
そんなことを感じさせないほど上手くリニューアルしている。
古いような新しいような、また海の家のようなつくり。
小物や家具の選択も独特で、なかなかオリジナリティーのある空間。
ほどよく肩の力が抜け寛ぐことが出来る。
こののんびり感はカフェにとっては最重要項目だと思う。
ここが感じられるかどうかで、再度期待かどうかが決まる。
もちろん、ここはリピ決定だ。
小さなお子さんがいても気軽に入れる配慮があるのも、
その世代のお母さんにとっては、ポイントが高い

次回は、この店の特徴でもあるハーブティを飲もうかな…?
rainbow cafe
酒田市宮海字村東165-1
時間: 本日営業 · 10時00分~18時00分
電話: 0234-43-1900
2017年06月23日
冷やし中華・絹出屋・鶴岡市・酒田・庄内冷やし中華めぐり(3)
「庄内冷やし中華めぐり」の第3弾!
目的の店を探して行ったのではなく、
今回はナビに頼って現在地に近い店に入ることにした。
というか、鶴岡に用事があって、「冷やし中華」の店を
以前から検索はしていたのだが、冷やしラーメンが出てきたり、
見るからに「つけ麺」が出てきたりで、
なかなか季節ものの情報は出てこない。
ということで、オーダーするものも初めから決まっていた。
あまりσ(^_^)としては、必要のないフルーツ、「ゴールドキウイ」と「みかん」がのっている。
(漸く最近、冷やし中華にのっているフルーツを許せるようになってきた…

麺はいたって普通。スープもこれといった特徴もなく、小学生の頃に食べた
懐かしい「冷やし中華」というイメージだ。
辛子とマヨネーズがのっているが、辛子もパンチなく普通。
750円という値段設定も普通と、
どこまでも標準を貫く数あるメニューの中でも出しゃばっていない。
入店時はガランとしていたが、お昼を過ぎると
お昼休みのワーカーが続々と入って来て、
半分以上の席が埋ってしまった。
丼もの・ラーメン・うどん・そばと色々あるお店なので、
「冷やし中華」にだけ過度に期待してはいけないお店なのかもしれない。
鶴岡市本町2-2-57
0235-24-2810
11時00分~14時00分
17時00分~20時00分
2017年06月14日
海ぶどう・グリーンキャビア・クビレズタ・マグロ・とろろ・山かけ・産直たわわ
「産直たわわ」になぜか沖縄産の「海ぶどう」が売られている。
庄内広しといえども、そうそう「海ぶどう」を見かけることはない。
そんなに安いモノでもないが、好奇心も手伝って一度食べてみる事にした。
ダシのきいたタレが付属していて、軽く水洗いしてタレをかけて食べると書いてある。
また、COOKPADを検索すると、マグロの山かけに添えてあった。
これがとても美味しそうなので、付属のタレとマグロの山かけの2種類を食べてみた。
とんぶり(ほうきの実)海藻バージョンと言ったところだ。
プリプリ感としては、とんぶりの方が上のような気がするが、
磯の香りのする「海ぶどう」は、また格別の風味が漂う。
何も考えずに冷蔵庫に入れてしばらく保管してしまったが、
よく読むと常温保存と書いてある。
冷蔵庫やタレに長時間浸すと溶けてしまうので注意が必要だ。
産直たわわ
酒田市法連寺字茅針谷地130-3
午前9時から午後6時(4月から11月)
午前9時30分から午後5時30分(12月から3月)
0234-61-1601
2017年06月12日
冷やし中華(醤油ダレ・ごまダレ)・幸楽苑・酒田・庄内冷やし中華めぐり(2)
「庄内冷やし中華めぐり」の第2弾!
どの店の何を基準にするべきかと考えたのだが、
かなりその店その店によって、偏りがありそうなので、
チェーン店の「冷やし中華」をとりあえず標準にしようと考えた。
ここの「冷やし中華」は何度も食べていてその味を知っていたし、
チェーン店なら万人向けの味に仕上がっていると考えたからだ。
冷やし中華(醤油ダレ)
何が「冷やし中華」の要素を決めるのかと考えたら、
醤油ダレの場合、練りからしとスープの酢の割合はかなり重要だと思われる。
「冷やし中華」のパンチをきかせるきかせるためには、
とりわけ「からし」は鼻にツーンと来るくらいで丁度いい。
冷やし中華(ごまダレ)
ごまダレは、マイルドな「冷やし中華」が食べたいときに丁度よい。
具は、醤油と変わらず「きゅうり」「卵焼き」「ハム」「チャーシュー」
「えび」「中華くらげ」「紅ショウガ」という布陣。
タレだけを変化させている。
幸楽苑は、餃子・チャーハンともう少し食べたいセットがあるのも嬉しい。
つい数ヶ月まで、店のカラーを変更して、従業員の制服も一新された。
お昼より早い時間帯から、ほぼ席は満席に近く、
ご年配の方から、子供連れの家族まで幅広い客層でにぎわっている。
酒田・庄内の「冷やし中華」のカテゴリーに入れるべきかという議論はあろうが、
仙台が発祥と言われる「冷やし中華」。
酒田・庄内のある店を標準にせず
チェーン店と酒田・庄内を比べる視点を持ち合わせつつ、
この後も食べ進め、レポートしていきたい。
幸楽苑 酒田店
酒田市東町一丁目9-38
10:45~翌2:00(L.O.1:30)
0234-21-1233
2017年06月10日
冷やし中華・いいとこ取りラーメン・麺工房さらしな・酒田・庄内冷やし中華めぐり(1)
以前から、やってみたいと思っていた「庄内冷やし中華めぐり」の第1弾!
たまたまSNSにあがってきた「さらしな」の「冷やし中華」が美味しそうなので
久しぶりに行ってみた。
11時半頃には、既に外まで並んでいて、ひとつ前のお客さんは
首都圏から遥々酒田にやって来た様子だった。
目当ての「冷やし中華」は、
強い味が苦手な方を意識しているのか、紅しょうが・辛子(袋入り)は別添え。
マイルドなスープの仕上がりだ。
人によっては、もの足りないと感じる方もいるかもしれない。
その場合は、卓上の「酢」を追加するといいと思う。
麺はご覧の通りの少しウェーブのかかったコシのある中太麺

6月とは言え、少し冷やし中華はフライング気味。
と来れば、久しぶりに来たからには「いいとこ取りラーメン(今回は太麺)」も頂くことに。
魚介系のスープは、酒田独特の伝統の味。
これを食べると安心するのが酒田市民。
チャーシューも違う部位の2種類を楽しむことが出来る。
片方はトロトロ系、もう片方は割としっかりした肉の噛みごたえが感じられた。
麺のコシ・味共に申し分ない。
以前と変わらない味と少し進化したメニュー。
酒田のラーメンを食べたいと思うなら、「さらしな」は是非とも押えておかなくてはならないだろう。
「麺工房 さらしな」
酒田市亀ヶ崎5-4-40
0234-24-2258
11:00~14:30
定休日:日曜日
2017年06月09日
出羽桜 ヴィンテージ・サケ・コレクション・出羽桜 桜花・出羽桜美術館・斎藤真一心の美術館
出羽桜を初めて飲んだのは数年前、
東根 壽屋寿香蔵に立ち寄って買った
「枯山水」の3年だっと記憶している。
今回は、「出羽桜 ヴィンテージ・サケ・コレクション(3年熟成・8年熟成・12年熟成)」を
購入して飲んでみたので、そのレビューをあげておく。
【3年熟成】グリーンラベル
スーッと入って来るまだ若々しい熟成感。
【8年熟成】ブルーラベル
旨みとふくよかさのバランスがよく、一番最初に無くなってしまった。
【12年熟成】レッドラベル
渡會本店(出羽の雪)貴醸酒というお酒(同じく12年熟成)があるが、
それに近くなってくるイメージ。ただ、貴醸酒までいってしまうと、
クイクイ飲むと言うよりは舐める感じになって来る。
出羽桜 ヴィンテージ・サケ・コレクション(12年熟成)は、3本の中では一番重厚。
これより熟成させるかえって飲みにくくなる印象だ。
【出羽桜 桜花】
色々と飲み比べて久しくなったが、今まで飲んだ日本酒の中で三本の指に入る。
華やかさ・ふくよかさ・優雅で豊かで華やかな香り・コストパフォーマンスのよさ、
と四拍子を兼ね備え、正に地理的表示「GI山形」を代表する吟醸酒。
「マックスファクター化粧品"SK-Ⅱ"の香りサンプル」
「英国最古のワイン商で王室御用達のBB&R社が初めて扱う日本酒」
に採用されている。
今後は、「出羽桜 桜花」をベンチマークとして、
色々な日本酒を飲み比べて、印象をメモしていきたい。
出羽桜 ヴィンテージ・サケ・コレクション(3年熟成・8年熟成・12年熟成)を
購入したお店は下記のお店。
蔵のポリシーを理解する上でも、天童に足を運んで「出羽桜美術館」を
見学するべきと思う。σ(^_^)は、二度ほど足を運んでいるが、
また近くに行くことがあればぜひ立ち寄ってみたいと思っている。
なお、現在は蔵の改築のため「斎藤真一心の美術館」は現在閉鎖されている。
彼の画は、鮮烈で深い色使いと独特の造形美が感じられる。
モチーフとなっている「瞽女(ごぜ)」の叫びが聞こえてくるかのような絵画である。
展示スペースが近いうちに再現されることを切に期待している

■仲野酒店
天童市一日町1-4-12
電話:023-653-2837
営業時間: 9:00~19:00