庄内の「口細かれい」の一番美味しい時期は6月下旬だ!

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2017年06月29日 07:39



6月は、さくらんぼに隠れてしまって、あまり目立つことはないが、

庄内人であるならばやはり海に視線を注いでいたい。

7・8月と庄内浜の底引き網漁が禁漁ということもあり、

6月は庄内の魚を食べるひとつの節目と言える。


小さな船で出航する近海ものは獲れる訳ではあるが、

とりわけ6月下旬の「口細かれい」は美味しいと言われている。

ここ数日、色々と市内の飲食店に電話をかけてみるのだが、なかなかタイミングが合わない。


となれば、焼いてもらったものを自宅で食べる選択肢も大ありだ。

この日は、新潟産の岩牡蠣(山北あたりか?)が、殻を割られた状態で安く売っていた。

こんな海の幸に恵まれて、家で食べることもあまりない。

口細かれいに岩牡蠣、そして鯨の刺身と贅沢な布陣となった。








小さいがこの「口細かれい」の味は、まさに横綱級。

食べる度に海の香りと口細の旨味が口の中一杯に広がっていった。

お酒もいつもより美味しかったのは、言うに及ばすである。



少し、「口細かれい」についてまとめておこう。

標準名は「マコガレイ」。

なぜか北海道産のものは、表(腹)の尾に近い部分が黄色くなっているものが多い。

庄内産だとそんなことはなく、「アカジカレイ」とも呼ばれるように

表面に赤い血が浮いて見えるものが鮮度のひとつの目安にもなる。

鶴岡では、ゴンタとも呼ばれるが、酒田では単にクチボソ呼ばれることが多い。


「由良地区で民宿を営む和田さんによれば、口細鰈は6月20日過ぎからが本当の旬とのこと。

あまり大きいものは大味になるため、小さくても肉厚なものを選ぶことが大切で、

約15cmくらいのものがちょうどいいそうです。」
(食の都庄内より)

その他、幾つかの文献に6月、とりわけ6月下旬の「口細かれい」が美味であることが記されている。
(写真添付)


「浜から聞こえる豊饒(ほうじょう)」より


「海坂の食卓」より


庄内人であるならば、6月下旬と言わないまでも、

5~6月・9~10月の「口細かれい」を年に一度は食べるべきではないだろうか。


また、カレイは白い側と黒い側があるが、庄内では、白い方が表として盛り付ける。

他の地域では、黒い方を表にして、飾り包丁を入れるのが標準だ。


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