升田かぶ・藤沢かぶ・宝谷かぶ・温海かぶ・平田赤ねぎ・食の都庄内

olive

2014年10月25日 07:18



σ(^_^)は、研究者ではないので、詳細はその道の方にゆだねることにして、

山形県には、在来のカブが20種類ほどあり、最近30年9種が消滅したと

書物には記載があります。


カブ大根の違いはどこにあるのでしょう?




カブ(アブラナ属)
大根(ダイコン属)


可食部分
軸。根はカブの下にチョロットある。
根っこ



黄色
白、薄いピンク。



小さいく丸粒
大粒




カブほど、東北人・山形人・庄内人の生活を支え

救ってきた作物はないと思うのですが、

今、本当のカブの歴史も知らずに、スルーしてしまうのは、少しもったいないな、と思うのです。


は本来、冷害に弱い作物です。

今でも品種改良は行われていますが、背丈の高さもあって、冷夏や台風には弱いのが特徴です。

また、盆過ぎに種を撒いて、2ヶ月ほどで収獲できるのが、カブの特徴です。

例え冷害の年であっても、米の収穫減を補えるのが、在来のカブが残っている理由ひとつです。

漬物や土の中に埋めておけば、ひと冬はゆうに保存がききますし、栄養のバランスもよい。

そんなカブから、飢饉の年に、私達の先祖は少なからず恩恵を受けて来たに違いありません。


「温海かぶ」は、甘酢漬けを中心に絶大な人気があり、

「だだちゃ豆」の次に有名な庄内の在来作物の秋から冬のエースなのだと思います。

(生産者さんの高齢化など、色々な問題はありますが…)


「宝谷かぶ」も、「宝谷蕪主会(ほうやかぶぬしかい)」があり、

「蕪券(かぶけん)」と呼ばれるチケットを購入して、1年間「蕪主(かぶぬし)」となり、

焼き畑の火入れ、播種や収穫など、カブ栽培を支えています。


「藤沢かぶ」は、鶴岡の本長さんという老舗が、

藤沢かぶの甘酢漬けを商品化していて根強い人気があります。

平成2年当時、鶴岡市藤沢地区で、ただ一人栽培していた絶滅寸前の藤沢かぶ

を復活させたというストーリーがあります。

(藤沢周平とは、相関がないようですが、何か逸話はあるかもしれません。)


上の3つは、いずれも鶴岡のカブです。


さて、酒田の「升田かぶ」生産者現在6名で、σ(^_^)から見ても、かなり小規模。

生産者代表の村上さんも、一般に出荷するのが難しいと云っているほどです。

それでも、八幡の「産直たわわ」では、10月下旬から11月初旬の間に、

足しげく通うと、買えるかもしれません。


しかし、粘着質の赤土のたっぷりついた…

それを差し引いても、一般の白カブより食べられるところも少なく、

曲がっていて、切りにくい・料理しにくい「升田カブ」

昨年初めて漬物になったものを食べましたが、サクサクと食感もよく、

宝谷カブにとてもよく似ていて、煮ても漬けてもマリネにしても美味しいカブです。


現在は、行先が丸裸の状態で、料理人やシェフにその販路を求めているところです。

そんな「升田カブ」の存在を酒田の方・庄内の方には、まずは知っていただきたい。


今の野菜のほとんどは、毎年海外から種を輸入しているのです。

食糧自給率40%とはいうものの、種を輸入しているようでは、

実質の自給率は、20~30%と云ったところではないでしょうか?

しかし、在来作物は違います。

本来の農の姿、種を伝承しているのです。


土付きの野菜を洗っても

曲がってて調理しにくくても

味の濃い本来の味のする野菜。

それを食べて守っていこうとする味方今必要です。


「食の都庄内」というものの、

一部のシェフや関係者の方だけの動きになっているのは否めないと思います。

これから出てくる「平田赤ねぎ」も、同じです。


酒田は、鶴岡に比べると、その辺りあまり上手とは云えないのが今までです。

これから先、心ある方のご支援をよろしくお願いしたいと思います



参考調理してみた記事はこちら


















関連記事